既婚者と不倫していたら慰謝料を請求された。
不倫では被害者側が慰謝料請求できるため、「本気で不倫相手を愛していた」「軽い気持ちで不倫していた」に関わらず不倫相手の配偶者から慰謝料を請求されることがあります。
不倫している側は不倫がバレないように注意しているはずです。いきなり慰謝料請求されると「どうしてバレたの?」と大慌てするのではないでしょうか。そして「慰謝料請求を無視していれば、ほとぼりが冷めるのではないか」と考えてしまうかもしれません。
不倫の慰謝料請求は無視しても大丈夫なのでしょうか。この記事を読めば「慰謝料請求を無視して大丈夫なのか」を理解できます。
fa-arrow-circle-rightこの記事の内容
- 不倫の慰謝料請求を無視したらどうなるか分かる
- 不倫の慰謝料請求を無視するリスクを理解できる
- 不倫慰謝料の請求をされたときの対処法が分かる
不倫の慰謝料を請求されたら無視するのはNG
不倫の慰謝料を請求されたときは「無視していれば忘れるだろう」と思うかもしれません。
結論から言うと不倫の慰謝料請求を無視するのはNGです。
不倫の慰謝料請求を無視することには4つのリスクがあります。また、不倫の慰謝料請求を無視することで事態が鎮静化することも基本的に考えられません。
仮に自分が請求する側だった場合を想像してみてください。不倫に対して凄く怒っている(あるいは悲しんでいる)のに、請求を無視されたらどうでしょう。怒りや悲しみがさらに増し「次の手を打とう」と思うのではないでしょうか。
無視することによって状況は悪くなると考えた方がいいでしょう。不倫の慰謝料請求を受けたら無視せず、早めに対処することをおすすめします。
不倫の慰謝料請求を無視したらリスクがある
不倫の慰謝料請求を無視することにはリスクもあります。リスクがあるという点でも、不倫慰謝料の請求無視はおすすめしません。
不倫慰謝料の請求を無視するリスクは次の5つです。
- 被害者が感情的な行動に走る可能性がある
- 慰謝料請求の無視により条件がさらに厳しくなる可能性がある
- 裁判所に訴えられる可能性がある
- 不倫について周囲に知られる可能性がある
- 不倫を知られて離婚など自分の家庭を壊す可能性がある
不倫の慰謝料請求を無視する5つのリスク
不倫の慰謝料請求を無視するリスクについてもう少し詳しく見て行きましょう。
慰謝料請求の無視により被害者が感情的な行動に走るリスクがある
慰謝料の請求をするということは、被害者側が不倫に対して怒りや悲しみを感じているということです。「不倫相手に一泡吹かせてやりたい」と考えている状況だと言えるでしょう。
被害者側が憤りや悲しみから慰謝料請求した場合、その請求を無視するということは相手の感情を逆なでする可能性があるということです。無視により被害者は感情的になり、思いもよらない行動に出ることがあります。
- 被害者が自宅や職場に直接やって来る
- 被害者側から脅迫や暴力など違法行為を受ける
- 家族や職場に不倫のことを暴露される
- 不倫の報復をすると告げられる
- 不倫のことを隣近所に触れ回る
- 不倫のことを自分(不倫した側)の両親に知らせる
- 無視するからと家族や両親に慰謝料請求される
- 無視した結果、被害者から付きまといを受ける
- 慰謝料や不倫のことでしつこく連絡される
など
挙げたのは一例に過ぎません。
相手は感情的になっている状態ですから、普段は考えられないような違法行為に走る可能性もゼロではありません。被害者が感情的な行動を起こした場合、心身や名誉、社会的な評価に傷がつくなどのリスクが考えられます。
無視により条件や状況がさらに厳しくなるリスクがある
慰謝料請求を無視することで被害者側が慰謝料額などの条件をさらに厳しくする可能性はゼロではありません。
たとえば、不倫された妻が夫の不倫相手である女性に慰謝料請求したとします。不倫は夫の責任でもありますから、不倫相手である妻が真摯に応じ心から謝罪するのであれば、それで許そうと考えていました。
しかし、不倫相手である女性は慰謝料請求を無視しました。これは、誠実に謝罪してもらえれば許そうと考えていた妻の感情を逆なでする行為です。不倫の慰謝料請求や示談の内容がさらに厳しくなってしまい、被害者側の態度や心証も悪化する可能性が高いと言えるでしょう。
被害者に訴えられて裁判になるリスクもある
被害者の慰謝料請求を無視することで裁判所に訴えられるリスクもあるため注意が必要です。
たとえば、被害者は慰謝料請求に応じるのであればそれで収めようと考えていました。しかし、慰謝料請求を無視されているため、話し合いや示談で解決することもできません。無視されて不快だという心情もあります。そのため、加害者への慰謝料請求を求めて裁判所に訴えました。裁判所に訴えられると、さすがに無視は難しくなることでしょう。
不倫の慰謝料請求を無視することで被害者から裁判所に訴えられることも珍しくありません。
不倫や慰謝料請求について周囲に知られるリスクがある
不倫の慰謝料請求を無視するということは、事態を解決せずより長引かせてしまうということです。不倫問題の解決が長引くことで、より周囲に知られるリスクが高くなります。
たとえば、不倫の慰謝料請求を無視したことで自宅に連絡が来るようになってしまいました。既婚だと子供や配偶者に連絡を不審に思われて勘繰られる可能性があります。また、電話などで連絡があった場合に配偶者や子供が電話を受けてしまい、不倫の事実が明るみになるリスクも考えられるはずです。
不倫の慰謝料請求を無視し、長引かせることで、被害者側が感情的な行動に出るリスクもより高くなります。自宅や職場に頻繁に連絡された場合や押しかけられた場合などは、周囲に不倫のことを知られてしまうことでしょう。
不倫の慰謝料請求を無視することで事態が長引き、悪化します。比例して周囲に知られるリスクは高くなると考えるべきです。
不倫がバレて離婚問題などにより自分の家庭を壊すリスクもある
既婚者が不倫すると離婚問題などに発展して家庭を壊すリスクがあります。
たとえば、家庭のある男性と不倫したとします。男性側の家庭を壊すリスクもありますが、不倫した女性にも家庭があれば、女性側の家庭が壊れてしまうリスクもあるのです。
慰謝料請求を無視していると被害者側がより強い態度に出てくる可能性があります。不倫問題もその分だけ長期化する可能性があるため、家族にバレるリスクも高くなります。
結果、家族に不倫のことがバレ、離婚問題などに発展してしまい、家庭が壊れることも少なくありません。不倫そのものだけでなく、慰謝料請求の無視や放置も家庭や夫婦関係の崩壊の引き金になると考えた方が良いでしょう。
不倫の慰謝料を請求されたときの対処法
不倫の慰謝料を請求されたときに無視することにはリスクがあります。不倫の慰謝料を請求されたときは次の3つのことが重要です。
- 不倫の慰謝料請求を無視しない
- 不倫の慰謝料請求を放置しない
- 慰謝料請求への対処を行う
ただ、だからと言って慰謝料請求に即座に応じる必要もありません。不倫の慰謝料を請求されるままに支払うのではなく、次のような流れで対処することがポイントです。
まずは不倫慰謝料の請求内容について確認する
不倫慰謝料の請求を受けても即座に応じるのではなく、まずは請求内容や条件について確認することが重要です。
慰謝料請求では金額を注意して確認する方も少なくありません。しかし、慰謝料請求では金額以外に条件などが付されていることも少なくありません。慰謝料の請求額も含め、相手が求めている条件すべてをチェックしてください。
不倫の慰謝料請求で確認する必要があるのは次のようなポイントです。
- 慰謝料の額
- 慰謝料をいつまで支払うのか(支払い期日)
- 慰謝料請求の根拠、証拠
- 慰謝料意外に相手が求めている条件
- 慰謝料請求に使われている文言、文面
慰謝料の請求でまず確認したいのは慰謝料の支払い期日です。支払い期日は「この期間内に慰謝料に対処しなければならない」というタイムリミットになります。慰謝料請求されたら金額と共にすぐ確認したい情報です。
次に慰謝料請求以外に被害者側が求めている条件について確認する必要があります。「夫と二度と会わない」「不倫のことを他言しない」などの条件が付されているケースも多いため、請求側が何を求めているか知るためにも確認しておきたいポイントです。
また、被害者側が何を根拠に慰謝料請求しているか、慰謝料請求の文面全体も確認すべきポイントになります。根拠や証拠のない慰謝料請求は拒否できる可能性があります。被害者が確固たる根拠や証拠を元に請求しているかは注視したいポイントです。
文面についても「慰謝料を払わないと押しかけてやる」「払わないと周囲にバラす」などの文言があれば強迫に該当する可能性があります。文面が強迫などの違法行為に該当しないかチェックしてみましょう。
請求された不倫の慰謝料について弁護士に相談する
自分で慰謝料請求の文面をチェックして問題ないと思っても、専門家である弁護士が見ると問題が多いというケースは少なくありません。だからこそ、自分で慰謝料請求の条件や文面などをチェックしたら、迅速に弁護士にも確認してもらうことをおすすめします。
不倫の慰謝料請求された本人は、急に慰謝料を請求されて慌てているかもしれません。冷静に文面を確認できていないケースも少なくありません。
不倫の慰謝料請求に適切な対処をするためにも、専門家にチェックしてもらうことは重要です。
不倫の慰謝料請求について弁護士に対応してもらう
不倫の慰謝料請求を受けたら自分で対処するより弁護士に対処してもらった方が安全です。なぜなら、弁護士や慰謝料請求など法的な問題のプロであり、示談交渉のプロでもあるからです。
慰謝料請求されて被害者と加害者が当事者同士で話し合うと、感情が昂って言い争いに発展する可能性もあります。自分で対処すると不当に高額な慰謝料を支払ってしまうケースや、厳し過ぎる条件を承諾してしまうケースも少なくありません。間に入る第三者として専門知識を持つ弁護士は適任です。
慰謝料請求の内容を弁護士に確認してもらうと共に、被害者との交渉を一任することをおすすめします。
まとめ|不倫慰謝料は無視せず対処する必要がある
不倫の慰謝料を請求されたら「無視することはやめた方が良い」が結論です。
不倫の慰謝料請求を無視することにはリスクがあり、事態の悪化しか招きません。リスクを回避するためにも早めに対処することをおすすめします。