証拠がないのに慰謝料請求されて困っている。
慰謝料を請求されたからといって相手が必ず浮気の証拠を握っているとは限りません。なぜなら、慰謝料請求は浮気の証拠がなくてもできるからです。
浮気の証拠もないのに慰謝料請求されてしまったら、どのように対処すべきでしょうか。この記事を読めば証拠がないのに浮気の慰謝料を請求されたときの対処法を理解できます。
fa-arrow-circle-rightこの記事の内容
- 浮気の証拠がないのに慰謝料を請求されるケースとは
- 浮気の証拠がないのに慰謝料を請求されたときの対処法
- 証拠がないからといって慰謝料請求を無視したらどうなるのか
浮気の証拠がないのに慰謝料を請求される4つのケース
浮気の証拠がないのに慰謝料請求されることは珍しくありません。しかし、浮気の証拠もなく慰謝料請求される場合は個別ケースによって事情が異なっています。
「どのような経緯で慰謝料請求されてしまったか」を確認することは今後の対処を検討する上でも重要です。浮気の証拠がないのに慰謝料請求された場合は、まずは次のどのケースに該当するか考えてみましょう。
浮気の事実はあったが証拠がない
証拠はなくても浮気の事実があったため慰謝料請求されたケースです。
実際の浮気の現場を浮気相手の配偶者に見られてしまいましたが、配偶者が浮気の証拠を残していなかったケースなどが考えられます。このようなケースでは浮気の証拠がなくても浮気相手の配偶者から慰謝料請求されることがあります。
浮気の事実もなく証拠もない
浮気の事実もなく証拠もないというケースもあります。浮気と証拠の両方が存在しない場合、2通りのケースが考えられます。
ひとつは嫌がらせで慰謝料請求されたケースです。慰謝料請求は浮気の証拠がなくても個人でできるため「嫌がらせしてやろう」「困らせてやろう」といった気持から慰謝料請求する人も皆無ではありません。
もうひとつのケースは、勘違いされているようなケースです。勘違いによる慰謝料請求には2つのパターンがあります。
浮気だと勘違いされている
浮気しているわけではないのに言動で「浮気だ」と勘違いされてしまったケースです。
会社の同僚である異性同士で飲みに行っただけで特に肉体関係などもないのに誤解されてしまった。カフェやホテルなどで仕事の打ち合わせをしていたら誤解されてしまった。仲の良い友人関係あるいは昔馴染みだったため、配偶者から勘違いされてしまった。このように、さまざまな勘違いケースが考えられます。
仲の良さや言動から浮気だと勘違いされてしまい、慰謝料を請求されることがあります。
浮気相手だと間違えている
浮気相手だと間違えられて慰謝料請求されるようなケースも少なからず存在します。
たとえば、妻のいる男性がA女と浮気していたとします。B女はA女の同僚でした。A女の浮気相手である男性はA女とB女の共通の上司です。このようなケースでは男性の配偶者がA女に慰謝料請求するところ、勘違いでB女に慰謝料を請求してしまうことも考えられます。
浮気の事実はあっても完全な人違いというケースです。
浮気の断片的な証拠はある
証拠がないのに慰謝料請求される方の中には「浮気の確固たる証拠はない」というケースもあります。浮気、つまり肉体関係を持っている証拠はないものの、断片的な証拠は握られているようなケースです。
たとえば、配偶者のある男性と未婚女性が浮気していたとします。男性は浮気のときの支払にクレジット決済を利用していました。配偶者は決定的な浮気の証拠は掴んでいないものの、レシートや領収書、クレジットカード明細、カーナビの記録といった断片的な証拠は持っています。確固たる浮気の証拠はないが、断片的な証拠はある状態です。
浮気の証拠がなくても慰謝料請求できるのですから、断片的なものばかりで確固たる証拠のない状態でも慰謝料請求は可能であり、実際に請求されることもあります。
浮気の証拠がないのに慰謝料請求されたときの対処法
証拠がないのに浮気の慰謝料請求をされてしまうと、驚いて払ってしまいそうになるかもしれません。証拠がないのに慰謝料請求された場合は即座に支払いに応じるのではなく、まずは冷静になってください。そして、次のような順番と方法で対処してください。
慰謝料請求の内容を確認する
証拠がないのに慰謝料請求されてしまったら、まずは請求の内容をよく確認する必要があります。
慰謝料請求されたときに確認したいのは次のようなポイントです。
- 誰が請求しているのか
- 相手の言い分
- 慰謝料の額
- 支払期限
- 自分宛ての請求なのか など
証拠がないのに慰謝料請求されたときは人間違いなどの勘違いなども考えられます。また、浮気の事実がないのに勘違いされているようなケースも考えられます。適切な対処のためにも、まずは相手の言い分や額など慰謝料請求の内容について確認しましょう。
なお、慰謝料請求について身に覚えがなくても、相手に直接問い合わせるのは避けた方が無難です。当事者同士だと話が拗れてしまったり、喧嘩腰で会話をした結果トラブルになったりするからです。証拠も浮気の事実もないような場合に喧嘩で大きなトラブルに発展しては損だと言えるでしょう。
慰謝料請求の内容を確認するに留め、違っている点や自分の主張などをメモにまとめておくと良いでしょう。
浮気慰謝料を請求される原因について考える
証拠がないのに慰謝料請求されたときは「自分に原因があるのか」についても考えてみた方が良いでしょう。浮気の事実があるのなら原因はすぐに分かりますが、浮気の事実が存在しないなら「なぜ?」「原因は何?」は重要なポイントです。
A女とB女を間違えて慰謝料請求したようだ。仕事の打ち合わせで何度か会っているため誤解されてしまったようだ。原因によっても対処法が変わってくる可能性があるため、浮気の事実の有無に関わらずよく考えてみましょう。
弁護士に相談して適切な解決策を検討する
証拠がないのに慰謝料を請求された場合は迅速に弁護士に相談することをおすすめします。
慰謝料請求をしてきた理由や相手方の弁護士の有無、浮気の有無などによって対処法が異なります。冷静かつスムーズに問題を解決するためにも、弁護士に相談した方が良いでしょう。
勘違いで慰謝料請求されたようなケースでも、弁護士に依頼した方が不要なトラブルに発展させずに済みます。
証拠がないからと慰謝料請求を無視したらどうなるか
証拠がないのに慰謝料請求された場合は「証拠がないのだろう」と放置するケースも見受けられます。
慰謝料請求されたときに放置することや無視することはおすすめしません。放置や無視により相手が怒り弁護士を立てることや、訴えることが考えられるからです。証拠がない段階で対処していれば大事にならなかったのに、放置や無視により大事になる可能性があります。
証拠のない慰謝料請求でも無視や放置はせず、弁護士に相談の上で対処した方が良いでしょう。
まとめ|証拠がないのに慰謝料請求されたら弁護士に相談を
証拠がないのに慰謝料請求された場合、勘違いなどさまざまなケースが考えられます。個別事情に合った対処をするためにも弁護士に相談してください。
証拠がないからと慰謝料請求を放置や無視してしまっては、後からトラブルになる可能性があります。早い段階で問題を解決するためにも、法律のプロへの相談をおすすめします。